イギリス政府、アンドルー氏を王位継承順位から外すことを検討
これはイギリスの憲政史上、極めて異例の事態となる可能性がある。
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イギリス政府がチャールズ国王(King Charles III)の実弟であるアンドルー・マウントバッテン・ウィンザー(Andrew Mountbatten-Windsor、66歳)元王子を王位継承順位から除外する法案の検討に入る方針を示した。現地メディアが20日に報じた。
ロイター通信は政府高官の話しとして、「現在進行中の警察の捜査が終了次第、関連法を制定してアンドルー氏の王位継承資格を剥奪することを検討する」と伝えている。これはイギリスの憲政史上、極めて異例の事態となる可能性がある。
アンドルー氏は2025年に王室の公的役職から退き、称号も剥奪されたが、依然として英国王位の継承順位で8番目につけていた。捜査はアンドルー氏がかつてイギリスの貿易特使として活動していた2001~11年の間に政府機密文書を米国の富豪である故ジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Edward Epstein)氏に提供した疑いを中心に進められており、警察は関連先の捜索を継続している。
アンドルー氏は19日、公務上の不正行為をした疑いで逮捕された後、約10時間にわたり拘束されたが、その後保釈された。現時点で起訴には至っておらず、検察当局が起訴するかどうかの判断を検討しているが、英メディアは決定までに半年以上を要する可能性もあると報じている。
この問題はイギリス社会だけでなく、王室制度をめぐる議論全体にも波紋を広げている。BBCの世論調査では、回答者の82%がアンドルー氏を王位継承から外すべきだと答え、広範な支持が示されている。
政府が継承権剥奪の法案を成立させるには、連邦議会での承認が必要となる。また、チャールズ国王が各国元首を務める15カ国の英連邦加盟国と協議し、同意を得る必要があるため、実行には時間と国際的調整が求められる。
一方で、野党や政治評論家からは王室制度そのもののあり方に疑問を投げかける声も出ている。労働党の一部議員や緑の党はアンドルー氏の件を契機に独立した王室調査を行うべきだと主張し、君主制そのものを見直すべきとの意見を表明している。
チャールズ国王は今回の捜査について、「法の下で適切に処理されるべきだ」と述べ、捜査に全面協力する意向を示している。アンドルー氏自身は一貫して疑惑を否定しているが、捜査の進展とともにイギリスの政治・社会に与える影響が今後一段と大きくなることが予想される。
