イギリス空軍基地前で抗議デモ、7人逮捕、米軍の基地利用に反対
逮捕されたのは5人の男性と2人の女性。現場でパレスチナ・アクションを支持するメッセージが入った衣類を着用していたとされる。
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英イングランド東部にある空軍基地付近で、米軍の基地利用に抗議するデモが行われ、7人の抗議者が逮捕された。地元警察が5日、明らかにした。
それによると、現場で対応に当たった警察官たちは抗議者たちがテロ組織に指定されている「パレスチナ・アクション」への支持をほのめかした疑いで逮捕したという。抗議デモは4日と5日朝に行われた。
逮捕されたのは5人の男性と2人の女性。現場でパレスチナ・アクションを支持するメッセージが入った衣類を着用していたとされる。警察は「禁止組織への支持の疑い」で身柄を拘束し、取り調べのため市内の警察署に連行した。現時点で正式な罪状は公表されていない。
この抗議はサフォークのレイクンヒース空軍基地が米軍の航空機の発着拠点として使われているとの報道を受けて行われたものだ。抗議者たちは米国がイラン戦争を続けていることなどに反対し、イギリス政府が米軍の軍事行動に協力している現状に抗議するために集まった。同基地はイギリスの主権下にあり、米空軍の戦闘機が常駐し運用されていることで知られている。
抗議を主催した団体はX(旧ツイッター)への投稿で、集会参加者たちはジェノサイドに反対し、パレスチナ・アクションを支持すると書かれた服を着ていたと述べている。それによると、この抗議は数日間にわたって平和的に行われ、参加者たちは基地の軍事利用に反対し、イギリス政府と軍への説明責任を求めているという。
イギリス政府は昨年、反イスラエル活動を展開するパレスチナ・アクションを「テロ組織」に指定し、関与や支援を違法とする措置を取った。これにより、組織の活動や支援を示す行為は刑事罰の対象となっている。しかし今年2月には裁判所がこの指定に対し「不釣り合いで表現の自由を侵害する」との判断を示したものの、内務省はこの決定に控訴、指定は現在も効力を持つ。警察側は現行法に基づき法執行の義務があるとして、抗議者らの逮捕に正当性があるとの立場を示している。
抗議現場では4日にも2人が公道を塞いだ疑いで逮捕されている。抗議者たちは基地の正門前にテントを張り、通行を妨害する形で行っていたため、地域の交通や治安当局の対応が課題となった。
今回の一連の逮捕はイギリス国内での反戦・反米軍活動に対する警察の対応や、政府によるテロ組織指定をめぐる法的・政治的な緊張を象徴する出来事となっている。抗議者たちは中東情勢、とりわけ米国とイスラエルによるイランへの軍事作戦にイギリスが関与していることに反対する主張を繰り返しており、国内での政治的議論を呼んでいる。
米国とイギリスの同盟関係は長年にわたり維持されてきたが、米国内ではスターマー(Keir Starmer)英首相への批判が噴出し、外交関係に緊張が生じている。イギリスは米軍に対し、ホルムズ海峡の防衛など特定の「防御的作戦」で基地使用を認めている。これは国際的な安全保障の観点での協力として説明されている。
イギリス各地で同様の抗議デモが継続中で、人権や表現の自由、国内法と国際政治の交錯という複雑な問題を背景に、国内外で注目を集めている。
