◎トランプ氏は選挙戦でウクライナ戦争を簡単に止めることができるとしばしば自慢してきたが、その具体的な方法は示していない。
2024年9月27日/米ニューヨーク州、ウクライナのゼレンスキー大統領(左)とトランプ前大統領(AP通信)

米国のトランプ(Donald Trump)前大統領が27日、ニューヨークのトランプタワーでウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領と会談。ロシアのプーチン(Aleksandar Vucic)大統領との良好な関係をアピールし、ウクライナ戦争を公正な取引で終結させると誓った。

トランプ氏は会談に先立ち、「ご存知のように、私はプーチンとも非常に良い関係を築いている。そして、私が勝てば、非常に早く解決できると思う」と記者団に語った。

ゼレンスキー氏は黙ってトランプ氏の話を聞いていた。

トランプ氏はこう強調した。「タンゴを踊るには2人必要だ。今日はいい会談ができそうだ」

トランプ氏は選挙戦でウクライナ戦争を簡単に止めることができるとしばしば自慢してきたが、その具体的な方法は示していない。

トランプ氏は27日に放送されたフォックスニュースのインタビューで、「ゼレンスキーは戦争終結を望んでいるし、プーチンも戦争終結を望んでいる。だから、双方にとって公平な取引をしたい」と語った。

しかし、記者から「公正な取引とはどのようなものか」と問われると、「それを言うのは時期尚早だ」と答えた。「私が勝ったら分かるよ...」

会談に先立ち、両氏は公にお互いを批判した。トランプ氏はウクライナ支援を精査するよう促し、時には支援を打ち切るようほのめかしていた。

トランプ氏は24日の選挙集会で、「ゼレンスキーは米国に来るたびに1000億ドルを手にする。彼は地球上で最も偉大なセールスマンだと思う」と皮肉っていた。

ゼレンスキー氏はニューヨーカー誌のインタビューでこう述べている。「私の感覚では、トランプは戦争を止める方法を知っているつもりでも、実際には知らないのだと思う。この戦争は、深く見れば見るほど、分からなくなることが多い。私は、明日戦争を終わらせる方法を知っていると主張する多くの指導者を見てきた...」

ウクライナ軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃は53日目に突入。数十キロにわたる前線で激しい戦闘が続いているものとみられる。

ゼレンスキー氏は今回の訪米で自身が策定した対ロシア戦争終結案「勝利計画」をバイデン(Joe Biden)大統領、ハリス(Kamala Harris)副大統領、そしてトランプ氏に提示、理解を求めた。

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