トランプ政権、欧州の左翼4団体を「テロ組織」に指定
トランプ政権が今回テロ組織に指定した4団体はすべて欧州に拠点を置き、米国では活動していないようだ。
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トランプ米政権が13日、欧州の左翼4団体をテロ組織に指定した。
トランプ(Donald Trump)大統領は9月、極左勢力「アンティファ(反ファシスト運動の略称)」を「主要テロ組織」に指定すると表明していた。
アンティファは「アンチ・ファシスト(Anti-Fascist)」の略称であり、極右やネオナ、ファシスト的潮流に対抗する急進左派の運動体を指す。国家や政党に属さない分散型の運動であり、特定の指導部や組織的指揮系統を持たないのが特徴である。そのため「団体」というよりは思想的・実践的なネットワークの集合体として理解するのが適切である。
トランプ政権が今回テロ組織に指定した4団体はすべて欧州に拠点を置き、米国では活動していないようだ。
対象となったのは2003年に欧州委員会委員長(当時)に爆発物入り小包を送ったイタリアのアナキスト組織、ギリシャ・アテネの機動隊や労働省の建物外に爆弾を仕掛けたとされる2つの左翼ネットワーク、そしてドイツのネオナチを襲撃し、当局の摘発を受けた反ファシスト団体である。
欧州では左派による政治的暴力の長い歴史がある一方、米国ではここ数十年、政治的暴力は右派から発生することが多かった。
しかし近年、米国でもイデオロギーを超えた政治的攻撃が増加しており、9月には保守系活動家チャーリー・カーク(Charlie Kirk)氏が銃撃で死亡する事件が発生。検察はタイラー・ロビンソン(Tyler Robinson、21歳)容疑者がカーク氏の保守的な思想を敵視し、ライフルで狙撃したと指摘している。
トランプ政権は13日の声明で「アナキスト過激派が米国と欧州でテロキャンペーンを展開し、残忍な攻撃を通じて西洋文明の基盤を破壊しようとしている」と主張した。
