トランプ氏、ロシア大統領にウクライナへの攻撃を停止するよう要請
トランプ氏はホワイトハウスの閣議で「記録的な寒波の間、プーチン大統領にキーウや各都市への攻撃を1週間止めるよう個人的に頼んだ」と語り、プーチン氏がこれに「同意した」と主張した。
.jpg)
トランプ(Donald Trump)米大統領は29日、ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領に対し、厳しい寒波に見舞われているウクライナの首都キーウに対する攻撃を1週間停止するよう要請したと明らかにした。トランプ氏はホワイトハウスの閣議で「記録的な寒波の間、プーチン大統領にキーウや各都市への攻撃を1週間止めるよう個人的に頼んだ」と語り、プーチン氏がこれに「同意した」と主張した。しかし、ロシア側からの同意確認は出ていない。
今回の要請はウクライナ各地が国民が深刻な寒さと戦う中で行われた。ロシア軍はこれまでウクライナのエネルギーインフラを標的にし、電力や暖房の供給を断つことで住民の生活を困難にしてきた。トランプ氏は「多くの人が電話しても無駄だと言った」と述べつつ、プーチン氏が応じたことに満足感を示した。極寒は2月初旬にかけて続く見込みで、気温は一部地域でマイナス30度近くまで低下すると予想されている。
トランプ政権はウクライナ侵攻を巡る和平交渉を仲介しており、週末にさらなる協議を計画しているが、ロシアは停戦合意に真剣に取り組んでいるとは言えないとの批判がEUから出ている。EU外交トップのカラス(Kaja Kallas)外交安全保障上級代表は29日、ブリュッセルでの会合で、ロシアが戦場で苦戦を強いられているため、民間人への攻撃を強めていると指摘し、モスクワへの圧力を一層強化すべきだと訴えた。
ウクライナのゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領はロシアが週末に停戦協議を控える中、大規模な航空攻撃を計画しているとの情報を示し、戦闘継続が交渉の信頼性を損なっていると警告した。ゼレンスキー氏によると、これまでに多数のドローンや巡航ミサイル、弾道ミサイルがウクライナの電力網に投入され、市民生活に深刻な影響を及ぼしているという。
29日夜、南部ザポリージャ州ではロシアのドローン攻撃により3人が死亡し、中央部ドニプロでも火災が発生して2人が負傷した。当局はロシアが再び大規模な攻撃を準備しているとの情報を受けて警戒を強めている。
この戦争は来月、開戦から4年を迎える。国連はロシアの空襲による民間人被害が昨年、最大になったと報告している。ウクライナは米宇宙企業スペースXと協力してロシア軍のドローンによる衛星通信システムの利用を阻止する取り組みも進めている。スペースXは低軌道衛星を用いたインターネットサービス「スターリンク」を提供しているが、その軍事利用を巡って制限を試みているという。
一方、戦闘による軍人の死傷者数は今春までに両陣営合わせて200万人に達する可能性があるとの国際シンクタンクの報告もあり、主要国が関与する戦争としては第2次世界大戦以来の大規模な犠牲となる恐れがある。トランプ氏が今回示した「一時的な攻撃停止」が実効性を持つかどうか、国際社会の注目が集まっている。
