◎首都ベオグラードのデモ隊は公共放送RTSの本社前で政府寄りの報道を非難する騒々しい集会を開き、幹線道路を封鎖した。
セルビア全土で13日、北部ノビサドの駅天井崩落事故に抗議するデモが行われ、数千人が犠牲者に黙とうを捧げた。
首都ベオグラードのデモ隊は公共放送RTSの本社前で政府寄りの報道を非難する騒々しい集会を開き、幹線道路を封鎖した。
この事故はノビサド市中心部の鉄道駅の入り口で11月1日に発生。コンクリート製の天井が突然崩落し、6歳の少女を含む15人が死亡、2人が重傷を負った。
道路封鎖はこの事故以来、毎週金曜日の午前11時52分(事故発生時刻)に行われている。
公共放送RTSの本社前では12日にも大学生を中心とする数千人がデモを行い、ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領寄りの報道が目立つRTSを非難した。
RTSはその日、「学生たちが西側寄りの企業や団体などから金をもらって抗議デモを行った」と報じた。
13日の道路封鎖は全国数十カ所で行われた。
地元メディアはノビサドの封鎖地点でデモ隊の列に車が突っ込んだと報じた。同様の事件は1週間前にも報告され、ベオグラードで4人が負傷し、67歳の男が現行犯逮捕された。
デモ隊はブチッチ氏と政府与党に責任を取るよう求めている。
事故が起きた駅は1964年に建設され、近年2度改修工事が行われたものの、崩落した天井は工事に含まれていなかった。直近の工事は中国の国営企業が請け負っていた。
野党はずさんな改修計画が事故を招いたとして、ブチッチ氏に辞任を要求している。駅の落成式には多くの政府高官が出席していた。
検察当局は先月、この事故に関連してベシッチ(Goran Vesic)前建設相を含む13人を逮捕した。