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▽デモ隊は昨年12月に行われた大統領選挙の結果を認定し、極右ジョルジェスク氏の決選投票進出を認めるよう要求した。
2025年3月26日/ルーマニア、首都ブカレスト、政府与党に抗議する集会(ロイター通信)

ルーマニアの首都ブカレストで26日、政府与党と憲法裁判所に抗議する集会が行われ、数千人が参加した。

デモ隊は昨年12月に行われた大統領選挙の結果を認定し、極右ジョルジェスク(Calin Georgescu)氏の決選投票進出を認めるよう要求した。

憲法裁は昨年12月、大統領選第1回投票の結果を無効と判断し、ジョルジェスク氏の決選投票進出に待ったをかけた。

やり直し大統領選までの間、国会議長が大統領代行を務めている。

憲法裁は人工知能(AI)を含むデジタル技術の違法な使用や、未申告の選挙資金が使用されたと指摘。また、ジョルジェスク氏がソーシャルメディア・プラットフォームで「優遇措置」を受け、その結果、有権者の意思表示が歪められたとしている。

また憲法裁は「ロシアの介入が疑われる」と指摘している。

親EU派と親ロシア派の間で緊張が高まる中、憲法裁は今月11日、やり直し大統領選への立候補を目指していたジョルジェスク氏の訴えを退けた。

選挙管理委員会はこの2日前、ジョルジェスク氏のやり直し大統領選への立候補を拒否。ジョルジェスク氏は憲法裁に異議を申し立て、この決定を覆すよう求めていた。

やり直し大統領選は5月4日に予定されている。過半数を獲得する候補が出なかった場合は5月18日の決選投票で勝者を決める。

極右政党「ルーマニア統一同盟(AUR)」はシミオン(George Simion)党首を後任に指名している。

ジョルジェスク氏は憲法裁で敗れて以来、公にコメントしておらず、シミオン氏への支持も表明していない。

今月初めに地元メディアが公表した世論調査によると、シミオン氏は決選投票に進む可能性が高い。

AURはブカレストの与党事務所前で抗議デモを開催。参加者は「自由」「泥棒」と叫び、国旗を掲げた。一部の親ロシアはどさくさに紛れてロシアの国旗を掲げていた。

ジョルジェスク氏もブカレスト市内の別の場所で集会を開いた。地元メディアによると、数千人が集まったという。

情報機関はジョルジェスク氏の陣営がティックトック(TikTok)のユーザーに36万1000ユーロの報酬を支払い、ジョルジェスク氏のコンテンツを宣伝させたと主張している。

ジョルジェスク氏は自身の選挙活動費をゼロと公言していた。

捜査当局はジョルジェスク氏が公職選挙法に違反した疑いがあるとみて捜査している。

ジョルジェスク氏は過去にロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領を「国を愛する男」と絶賛し、ウクライナを「敵対国家」と呼んだことがある。

またジョルジェスク氏は1930~40年代にかけてのルーマニアのファシストやナショナリスト指導者たちを国民的英雄と称賛して物議を醸したこともある。

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