チェコ全土でパベル大統領を支持する集会、右派政権との対立激化
地元メディアによると、首都プラハを含む全国約400カ所で集会やデモ行進が行われたという。
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チェコ共和国全土で15日、パベル(Petr Pavel)大統領を支持する集会が行われ、数万人が参加した。地元メディアによると、首都プラハを含む全国約400カ所で集会やデモ行進が行われたという。この抗議は大統領と外相の間で激しくなっている政治的対立に基づいている。
デモを主催したのはプラハに拠点を置くNGOで、主要都市だけでなく、中小都市でも市民が通りに繰り出した。支援の声は2週間前にプラハで行われた大規模な集会の後に続くもので、前回も数万人が旧市街や市中心部の広場を埋め尽くした。
抗議の背景にあるのは、パベル氏とマチンカ(Petr Macinka)外相との間の深刻な対立である。マチンカ氏は極右政党の党首であり、同党はEUとユーロに懐疑的な立場を取っている。マチンカ氏は自党の議員を環境相に推薦したが、パベル氏はこれを拒否した。
パベル氏は任命を拒否した理由として、過去のSNS投稿が人種差別的、同性愛嫌悪的、性差別的であることを挙げた。この議員は過去の投稿について謝罪したものの、すべてが自身の投稿であるとは認めていない。
これに対し、マチンカ氏はパベル氏が憲法を逸脱していると主張し、任命を拒否し続ければ「取り返しのつかない事態になる」と警告したとされる。一方でパベル氏はこれを脅迫行為、事実上のブラックメールであると反発している。
デモ参加者は集会で「チェコはハンガリーやスロバキアにはならない」と述べ、極右勢力が国の未来を奪うことを許さないという決意を示した。多くの参加者は民主主義や法の支配を守ることの重要性を強調し、右派政権の強硬な政治姿勢に対して不満を表明した。
この対立は昨年末にポピュリストのバビシュ(Andrej Babis)首相率いる連立政権率が発足して以来続いている。バビシュ氏は議会選挙で勝利を収め、反移民を推進する2つの極右政党と連立を組んでいる。この連立はEU政策やウクライナ支援から距離を置く方針を掲げ、パベル氏の欧州・ウクライナ支持姿勢とは色合いが異なる。
今回の抗議はこうした政府と大統領の価値観や政策を巡る根本的な対立が市民の間でも広く注目されていることを象徴している。デモ主催者は今後も支持集会を継続するとしており、政治情勢は引き続き緊迫した状況にある。
