米テスラ、欧州での月間販売台数半減、反マスク運動根強く
極右政党を支持するマスク氏に抗議するデモがテスラ不買運動に発展した形だ。
と実業家のマスクCEO(ロイター通信).jpg)
欧州で米電気自動車(EV)大手テスラの不買運動が続いている。
欧州自動車工業会(ACEA)が26日に公表したデータによると、欧州32カ国のEV販売台数は増加しているにもかかわらず、テスラの25年4月の販売台数は前年同月比で49%も減少した。
欧州ではトランプ米政権の相互関税やテスラのマスク(Elon Musk)CEO氏に抗議する小規模なデモや集会が続いている。極右政党を支持するマスク氏に抗議するデモがテスラ不買運動に発展した形だ。
ACEAによると、欧州32カ国におけるテスラ車の25年4月の販売台数は前年同月の1万4228台から49%減の7261台に落ち込んだ。
全メーカーのEV販売台数は28%も増加。一方、ガソリン車とディーゼル車の販売は低迷した。
テスラはマスク氏に対する抗議やボイコットに直面する中、現行モデルの老朽化やライバルEVブランド(特に中国)との競争激化など、他の要因にも悩まされている。トランプ自動車関税のそのひとつだ。
トランプ(Donald Trump)米大統領の貿易戦争も欧州の米国ブランド購買意欲を減退させている。ここ数日、トランプ氏はEU製品に50%の関税を課すと脅し、EU圏を「非常に扱いにくい」と非難したが、7月まで関税発動を延期することで合意した。
一方、ACEAによると、テスラのライバルである中国の上海汽車集団(SAIC)の欧州32カ国における25年4月の売上高は前年同月から54%急増した。
SAICは低価格のEVモデルMGなど、多数の自動車ブランドを保有している。
欧州32カ国におけるテスラの1~4月末の販売台数は前年同期39%減。この期間、欧州の自動車市場は堅調に推移していた。