◎事件は19日遅く、市中心部を流れる河川に架かるエラスムス橋の近くで発生。警察官と事件を目撃した市民が容疑者を取り押さえた。
オランダ・ロッテルダムで1人が死亡、1人が重傷を負った殺傷事件について、捜査当局は20日、テロの疑いを視野に捜査していると明らかにした。
事件は19日遅く、市中心部を流れる河川に架かるエラスムス橋の近くで発生。警察官と事件を目撃した市民が容疑者を取り押さえた。
ロッテルダム検察庁は声明で、「容疑者について調べた結果、過激なイスラム主義のイデオロギーに基づく犯行であることが示唆された」と述べた。
それによると、容疑者はエラスムス橋近くの地下駐車場で1人目を、橋の近くで2人目を襲った際、何度も「アラーアクバル(神は偉大なりの意)」と叫んでいたという。
警察はロッテルダム在住の32歳男性が死亡、スイス在住の33歳男性が重傷を負ったと明らかにしている。
スイス人男性は治療を終えて退院したとのこと。
捜査当局によると、容疑者は中部の都市アメルスフォールトに住んでおり、前科があるという。23日にハーグの裁判所で罪状認否が行われる予定だ。
検察庁は声明の中で、「テロの疑いで捜査しているが、動機はまだハッキリしておらず、あらゆる可能性を考慮している」と述べた。
オランダのテロ警戒レベルは現在、5段階中、上から2番目の「警戒」に設定されている。