スイス40人死亡バー火災、裁判所が男性経営者の保釈を許可
火災は新年を祝うパーティー中に発生し、40人が死亡、100人以上が負傷する大惨事となった。
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スイスの裁判所は23日、南部バレー州のクランモンタナで1月1日未明に発生したバー火災を巡る捜査で、バー経営者の男性に対し保釈を認める決定を下した。火災は新年を祝うパーティー中に発生し、40人が死亡、100人以上が負傷する大惨事となった。
保釈が認められたのは、バー「Le Constellation(ル・コンステレーション)」のマネージャーであり共同経営者でもあるジャック・モレッティ(Jacques Moretti)氏。裁判所は1月12日にモレッティ氏に対し3カ月の予備拘禁を命じていたが、逃亡に対する一定の「安全策」が取られれば拘禁令を解除するとしていた。裁判所はこの日、拘禁命令を解除し、モレッティ氏がスイス国内に留まることや身分証明書を検察に預けること、毎日警察に出頭することなどの条件を付けたうえで、20万スイスフランの保釈金を支払うことを条件に保釈を許可した。
モレッティ氏と妻は過失致死、過失傷害、過失による放火などの疑いで検察の捜査を受けている。検察は2人を尋問し、バーの安全対策や改装工事の経緯について詳細な聴取を行ったと報じられている。また証拠品の押収や捜索も続いている。弁護側は当局の要請に応じて引き続き協力する意向を示している。
事故当時、バーでは新年の祝宴が開かれており、多数の客で混雑していた。火災はシャンパンボトルに装着されたスパークリングキャンドル(いわゆる噴出花火)が天井近くで点火されたことが引火原因とみられており、天井素材に使用された防音材が燃え広がりやすい性質であった可能性が調査されている。地元当局はバーの防火安全検査が2019年以来実施されていなかったと明らかにし、規制順守の有無や安全基準の適合性を含めて調べを進めている。
この火災で亡くなった40人の多くは10代や20代の若者で、犠牲者の氏名や国籍も確認されている。事故後、地元住民らは犠牲者を追悼する集会を開き遺族や友人に哀悼の意を示した。また、スイス政府は被害者支援や安全対策の強化を求める声を受け、今後の捜査や法的手続きに注目が集まっている。
モレッティ氏の保釈は捜査が続く中での重要な節目となる。逃亡防止のための条件が厳格に課されたことから、事件の全容解明と責任追及は今後の裁判手続きで進められる見通しである。
