◎中道右派の「穏健党」率いる右派4党は先月11日の議会選で349議席中176議席を獲得し、アンデション首相率いる左派の173議席をわずかに上回った。
2022年10月12日/スウェーデン、首都ストックホルム、穏健党のクリステルソン党首(Fredrik Sandberg/TT News Agency)

スウェーデンのメディアは12日、第3党の中道右派「穏健党」が連立交渉の期間延長を認められたと報じた。

公共放送スウェーデン・テレビ(SVT)などによると、国会議長は2日間の延長を認めたという。

穏健党率いる右派4党は先月11日の議会選で349議席中176議席を獲得し、アンデション(Magdalena Andersson)首相率いる左派の173議席をわずかに上回った。

穏健党のクリステルソン(Ulf Kristersson)党首は記者団に、「今後数日以内の新政権発足に向け準備を進めている」と語った。

またクリステルソン氏は第2党に躍進した極右スウェーデン民主党のオーケソン(Jimmie Akersson)党首との協議について、「クリアしたいことがいくつかある」と説明したが、詳細は明らかにしなかった。

SVTによると、右派4党は選挙では協力したが、スウェーデン民主党と連立を組むことに不満を表明している議員がいるという。

クリステルソン氏は12日、フェイスブックに声明を投稿し、「交渉は順調に進んでいる」とアピールした。「交渉はほぼ終わっており、最後の仕上げのために期間の延長をお願いしました...」

クリステルソン氏は12日にノーレン(Andreas Norlen)国会議長と会談し、交渉の進捗状況を報告した。

ノーレン氏の報道官は声明で、「交渉期間を14日まで延長することに同意した」と説明している。

ノーレン氏は先月19日にクリステルソン氏に連立交渉を開始するよう要請。穏健党はこの2週間、スウェーデン民主党、自由党、キリスト教民主党と交渉を行ってきた。

スウェーデン民主党は1980年代末の「ネオナチ運動」「白人民族主義運動」をルーツとし、長い間のけ者扱いされてきた。SVTによると、自由党はスウェーデン民主党との連立を望んでいないようだ。

新首相を決める議会投票は17日に行われる予定である。

選挙から数日後、社会民主労働党を率いるアンデション氏は敗北を認め、辞意を表明した。

社会民主労働党は有効票の30%超を獲得し第1党を守ったが、他の左派政党は票を伸ばせなかった。

2022年2月3日/スウェーデン、首都ストックホルム、アンデション首相(Marko Säävälä/AP通信)
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