◎コーラン焼却に反対する暴動は先週末に中部オレブロで勃発し、右翼とデモ隊が激しく衝突した。
スウェーデン警察は17日、コーランを燃やしイスラム教を嘲笑する集会に反対するデモがこの日も各地で発生し、東部の都市で民間人少なくとも3人が負傷したと発表した。
東部ノルヒェーピングのデモに参加した約150人は警察に石を投げ、車に火を放った。警察は声明の中で、「威嚇射撃の跳弾でデモ参加者3人が負傷したものの、命に別状はない」と報告した。
スウェーデン通信によると、跳弾で負傷したと思われる男性が数人の機動隊員に抱えられ、救急車で搬送されたという。
コーラン焼却に反対する暴動は先週末に中部オレブロで勃発し、右翼とデモ隊が激しく衝突した。
警察はコーランを燃やそうが十字架を燃やそうが、法律に違反するような集会(麻薬、暴力、殺人など)でない限り、これらの集会は「言論の自由」に基づき許可されるという見解を示している。
極右政党ハードライン(デンマーク語でStram Kurs)の指導者であるデンマーク系スウェーデン人のラスマス・パルダンは17日にノルヒェーピングで集会を予定していたが、中止された。
近郊の町リンシェーピングでも暴動が発生したと伝えられている。
パルダンは17日、ハードラインの公式フェイスブックアカウントに声明を投稿し、「この地域のスウェーデン警察は集会参加者の安全を守れないと判断し、予定していた集会を中止した」と発表した。
またバルダンは、「スウェーデン警察の不備で私が重傷を負ったり死んだりしたら、スウェーデン人、デンマーク人、その他の北部の人たちを悲しませることになる」と投稿した。
コーラン焼却に反対する抗議はこの3日間で激しさを増し、首都ストックホルム、中部オレブロ、南部ランツクルーナとマルメなどでも衝突が報告されている。
15日午後に中部オレブロで発生した暴動では警察官12人が負傷、パトカー4台が炭になった。
南部ランツクルーナの若者を中心とする数百人のデモ隊は、集会場近くで取り締まりにあたった警察に石を投げ、車、タイヤ、ゴミ箱に火をつけた。
マルメでも激しい暴動が発生し、市バスが黒焦げになった。