◎この女性は20年ほど前から首都ストックホルムなどで生活し、在中国大使館や中国政府関係者と接触していた。
スウェーデン政府が中国人ジャーナリストを国家安全保障上の脅威として国外追放した。地元メディアが8日に報じた。
公共放送スウェーデン・テレビ(SVT)によると、この女性記者は57歳で、昨年10月に逮捕され、先週国外退去を命じられたという。
女性はスウェーデン男性と結婚、子供もいる。滞在許可証も取得していた。
SVTによると、この女性は20年ほど前から首都ストックホルムなどで生活し、在中国大使館や中国政府関係者と接触していたという。
女性の弁護士はSVTの取材に対し、「依頼人はスウェーデンの安全保障に影響を与えるようなことは一度もしていないと言明している」と語った。
一方、隣国ノルウェーのNTB(ノルウェー通信)は8日、この女性がノルウェー、デンマーク、フィンランド、アイスランドなどの北欧諸国でも取材を行っていたと報じた。
スウェーデン政府は女性がどのような行為で国家安全保障に影響を与えたか説明していない。
先月NATOに正式加盟したスウェーデンと中国の関係は緊張している。
中国地裁は2020年、中国生まれのスウェーデン人男性に対し、共産党に批判的な本を販売した罪で懲役10年を言い渡した。
この男性は違法な手段で情報を入手し、海岸に転送した罪などに問われている。