◎この女はスウェーデン出身で、2014年8月から16年12月にかけて、イスラム国(ISIS)の支配下でジェノサイド、超法規的殺人、人身売買などに加担したとされる。
スウェーデンの捜査当局は19日、内戦下のシリアにおける少数派ヤジディ教徒の女性と子供に対する「人道に対する罪」などの容疑で52歳の女を起訴したと明らかにした。
それによると、この女はスウェーデン出身で、2014年8月から16年12月にかけて、イスラム国(ISIS)の支配下でジェノサイド、超法規的殺人、人身売買などに加担したとされる。
ストックホルム検察は声明で、「この犯罪はISIS支配下のラッカ(シリア北部の都市)で行われたものであり、スウェーデン人がヤジディ教徒に対する戦争犯罪で告発されたのはこれが初めてである」と述べた。
それによると、この女はヤジディ教徒の女性や子供たちを奴隷のように扱い、ISIS戦闘員に明け渡して性奴隷にしたり、処刑させたりしたという。
検察は声明の中で、イラクでのISIS虐殺を調査する国連チームからの情報提供により、女の身元と犯罪を特定することができたと明らかにした。
ストックホルム地方裁判所は別の声明で、「検察は女がラッカの住居にヤジディの女性や子供を多数拘束し、とりわけ深刻な苦痛、拷問、その他の非人道的な扱いにさらしたと主張。また文化的、宗教的、性別的な理由で、国際法に反して基本的な権利を奪ったとしている」と述べた。
それによると、女はラッカの自宅に幼い子供を含む9人を最大7カ月間監禁し、奴隷として扱った疑いが持たれている。そのほぼすべてが最終的にISIS戦闘員の手に渡ったとみられる。
検察によると、女は容疑を否認しているという。