▽同国では昨年11月から政府与党と北部ノビサドの駅天井崩落事故に抗議するデモが全国各地で行われている。
セルビアの首都ベオグラードで政府与党と公共放送RTSに抗議するデモが行われ、数万人がシュプレヒコールを上げた。
同国では昨年11月から政府与党と北部ノビサドの駅天井崩落事故に抗議するデモが全国各地で行われている。
このデモは各地の学生ユニオンが主催。多くの学生が講義をボイコットし、政府に説明を求めるため、デモに参加している。
この結果、国内のほぼ全ての大学が閉鎖される事態となった。
ノビサドの事故は市中心部の鉄道駅の入り口で昨年11月1日に発生。コンクリート製の天井が突然崩落し、6歳の少女を含む15人が死亡、2人が重傷を負った。
この駅は1964年に建設され、近年2度改修工事が行われたものの、崩落した天井は工事に含まれていなかった。直近の工事は中国の国営企業が請け負っていた。
野党は広範な汚職とずさんな改修計画が事故を招いたとして、ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領に辞任を要求している。駅の落成式には多くの政府高官が出席していた。
17日のデモは公共放送RTSの本社近くで行われた。デモ隊はRTSが政府寄りの報道を繰り返していると非難し、役員を一人残らず解任するよう求めた。
RTSはデモ隊が外国勢力から報酬を得ていると主張。「国家転覆を企てている」と連日放送している。
AP通信の取材に応じた学生はRTSを「プーチンテレビ」と呼び、「国を挙げて偽情報を拡散し、世界に恥をさらしている」と非難した。「まさにセルビアの恥です!」
デモ隊は事故の犠牲者15人を偲び、15分間黙とうを捧げた。またデモ隊は全国の労働組合にゼネストを要求した。