◎スペインは今年初め、中国のEVに36.7%の関税をかけることを支持すると表明したEU加盟国のひとつであった。
スペインのサンチェス首相(Getty Images)

スペインのサンチェス(Pedro Sánchez)首相が9日、電気自動車(EV)をめぐる「つばぜり合い」が続く中、1年半ぶりに中国を訪問し、習近平(Xi Jinping)国家主席と会談する予定だ。

サンチェス氏は北京で開催されるスペインと中国の企業によるビジネスフォーラムに出席した後、上海に移動する。

翌日にはさらに多くのビジネスイベントに出席。スペイン文化を促進する文化センターの落成式にも出席する予定だ。

習主席との会談や会食に先立ち、サンチェス氏は李強(Li Qiang)首相、趙楽済(Zhao Leji)立法院長とも会談する。サンチェスは8日遅くに到着し、11日に帰国の途に就く。

サンチェス氏の訪中は2回目。スペインがEUの輪番議長国を務めていた23年3月以来である。

スペインは今年初め、中国のEVに36.7%の関税をかけることを支持すると表明したEU加盟国のひとつであった。中国はこれに対し、EUの豚肉輸入に対する調査を開始した。

EUから中国への豚肉製品の輸出額は2020年の74億ユーロ(79億ドル)でピークに達した。これは養豚場が豚の伝染病で壊滅的な打撃を受けた後、中国が国内需要を満たすために海外に目を向けたためである。

それ以来、EUから中国への豚肉輸出は激減し、昨年は25億ユーロ(26億ドル)となった。その半分近くがスペインからのものである。

EVと豚肉をめぐる緊張が高まる中、スぺインは今年、中国の自動車メーカー・奇瑞汽車によるバルセロナへのEV工場建設計画を歓迎した。

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