スペイン列車衝突、犠牲者を追悼するミサ、遺族が真相究明求める
この事故は同州コルドバで1月18日に発生し、45人が死亡、100人以上が負傷した。
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スペイン南部アンダルシア州で発生した高速列車同士の衝突事故を受け、29日に犠牲者を追悼するミサが開かれ、遺族らが事故の真相究明を強く求める声明を出した。この事故は同州コルドバで1月18日に発生し、45人が死亡、100人以上が負傷した。遺族は悲嘆に暮れるとともに、事故原因の徹底的な調査と再発防止の徹底を求めている。
ミサでは遺族の代表がスピーチし、「真実だけが私たちの傷を癒す。二度と同じ悲劇が起こらないように真実を明らかにする」と語り、事故の原因究明を求める強い意志を示した。遺族や負傷者、参列者ら数百人が悲しみに沈む中、フェリペ6世(King Felipe VI)が追悼の意を示すため出席したが、サンチェス(Pedro Sánchez)首相ら政府高官は姿を見せなかった。
事故は高速列車同士の衝突という異例の形で発生した。マラガ発マドリード行きの高速列車が線路の亀裂箇所で脱線し、その直後に反対方向から来たウエルバ行きの列車と衝突したと見られている。当局は1台目の脱線と衝突までの時間が20秒程度だった可能性があると説明している。政府はその時間が9秒程度だった可能性もあるとしており、この短い時間が致命的な結果を招いたとの見方を示した。
この衝突事故を巡っては、政府の鉄道インフラ投資と保守体制への批判が強まっている。同時期にはカタルーニャ地方で別の列車事故も発生し、鉄道網全体の安全性に対する国民の懸念が一気に高まっている。政府側はこれまで投資を進めてきたと強調しているものの、野党勢力は十分な保守が行われていなかったと反発している。
遺族らの願いは公正な調査と、将来の惨事を防ぐための具体的な改善策だ。遺族の1人はスピーチで、「あの20秒を取り戻すことはできないが、真実を知ることで未来の命を守りたい」と話し、多くの参列者が深い悲しみと共にその言葉に耳を傾けた。
中央政府は事故調査を進めるとともに、遺族への補償や負傷者支援を進めているが、政治的な責任や安全対策の全面見直しを求める声は収まっていない。国民の信頼回復には時間を要するとの見方が広がっている。事故の真相究明と再発防止策の策定が今後の焦点となる。
