◎カタルーニャ州の独立への意欲は2017年に爆発し、スペイン政府はフランコ独裁政権以来の危機に直面した。
6月13日、スペインの首都マドリードに集まった抗議者たちは、2017年にカタルーニャ州の独立を企て有罪判決を受けた12人の分離主義者に恩赦を与えるという政府の計画に抗議した。
現地メディアによると、右翼政党の指導者たちも抗議活動に参加し、恩赦の撤回を呼びかけたという。
右翼抗議者たちは、「左派政府は分離主義者を刑務所から解き放つことで連立政権の結束を強化しようとしている」と非難した。
半自治州の独立への意欲は2017年に爆発し、スペイン政府はフランコ独裁政権以来の危機に直面した。カタルーニャの指導者9人は違法な住民投票を主導した罪および扇動罪で2019年に有罪判決を受けた。残り3人も有罪判決を受けたが、投獄は免れた。
13日の抗議活動に参加した市民は、分離主義者に対する恩赦を団結への脅威と見なしている。マドリードのコロン広場や周辺エリアに集まった人々はスペインの国旗を掲げ、政府の計画に怒りの声を上げた。
ロイター通信の取材に応じた男性は、「分離主義者は決して反省せず、恩赦を与えれば同じことを繰り返すだろう」と述べた。「犯罪者は2019年に収監されたばかりです。なぜ今恩赦を与えるのですか?優秀な政治家だからですか?」
社会労働党のペドロ・サンチェス首相は、恩赦はスペイン人とカタルーニャ人のわだかまりを解消する方法と主張し、政府の計画を擁護した。
サンチェス首相は先週初めの演説で、「スペイン社会は悪い過去から良い未来に移行する必要がある」と述べた。「良い未来に移行するためには寛大さが必要です。私は逮捕された者たちに対する恩赦を支持します...」
エル・ムンド紙が行った最新の世論調査によると、回答者の約61%が恩赦に反対したという。
カルメン・カルボ副首相は13日、恩赦はまもなく実施されると述べた。なお、サンチェス首相はまだ恩赦に署名していない。
最高裁判所は先月、拘束力のない報告書の中で、「カタルーニャの分離主義指導者に恩赦が与えられることを懸念している」と述べた。
サンチェス首相は先週のアルゼンチン訪問中に、「カタルーニャの囚人に対する恩赦に消極的な市民がいることを理解している」と述べた。「...しかし、私たちは共存のために賭けをしなければなりません。私は皆さんが理解してくれることを願っています」
一部の専門家は、「サンチェス首相は恩赦を実施することで、カタルーニャの議員の支持を得ようとしている」と指摘した。「上院と下院で一定の力を持つカタルーニャ共和党(ERC)は来年度の予算やコロナ関連法案の通過に影響を与える可能性があります」