◎フィツォ氏は5月15日、中部ハンドロバの市庁舎前で腹部を撃たれ、バンスカービストリツァの病院に緊急搬送された。
スロバキアのフィツォ首相(Getty Images/AFP通信)

スロバキアフィツォ(Robert Fico)首相が5月の暗殺未遂事件で重傷を負って以来、初めて公の場に姿を見せた。現地メディアが5日に報じた。

それによると、フィツォ氏は首都ブラチスラバのデヴィン城で開かれた集会に出席。リベラル派の政敵を罵倒し、訪問先のロシア・モスクワでプーチン(Vladimir Putin)大統領と会談したハンガリーのオルバン(Viktor Orbán)首相を称賛したという。

フィツォ氏は5月15日、中部ハンドロバの市庁舎前で腹部を撃たれ、バンスカービストリツァの病院に緊急搬送された。

警察は今週、殺人未遂で起訴された容疑者の男をテロ容疑で再逮捕した。

5日の集会に参加した政府高官や支持者は万雷の拍手でフィツォ氏を出迎えた。

フィツォ氏は演説の中で自由主義や進歩主義と呼ばれるイデオロギーを罵り、最近ウクライナを訪問し、22年2月にウクライナ戦争が始まって以来、EUの国家元首として初めてロシアを訪問したオルバン氏を絶賛した。

フィツォ氏の与党・スメルは昨年9月の議会選(一院制、定数150)で第1党に躍進。フィツォ氏を党首とする連立政権が発足した。

フィツォ氏はウクライナ支援を停止するなど、EUの親欧米派に反旗を翻し、オルバン氏と共にロシア寄りの姿勢を取っている。

またフィツォ氏は対ロシア制裁に反対し、「ウクライナのNATO加盟を阻止する」と公の場で述べ、他の加盟国の反感を買った。

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