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スロバキア、憲法改正で性別を「男女のみ」と規定

フィツォ首相の与党と保守系野党の一部議員が賛成票を投じた。
スロバキアのフィツォ首相(ロイター通信)

スロバキアの国民議会(一院制、定数150)は26日、性別を男女のみと規定する憲法改正案を賛成多数で可決した。

現地メディアによると、フィツォ(Robert Fico)首相の与党と保守系野党の一部議員が賛成票を投じたという。

改正案は男女2性のみを認め、国民的アイデンティティに関する主権を保持すると規定する。

また改正により、夫婦以外の養子縁組は事実上不可能となった。憲法は既に婚姻を「男性と女性の間の唯一の結合」と定義していた。

性教育を受けるには親の同意が必要となり、男女間の同一賃金が保障された。

司法省はX(旧ツイッター)への声明で、「この改正は伝統的価値観を強化する」と述べた。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはこの動きを非難した。

第三の性別とは男性・女性という二分法に収まらない性のあり方を指す概念である。伝統的に多くの社会では性別を二種類に限定してきたが、実際にはその枠組みに当てはまらない人々が存在する。

インターセックスやトランスジェンダー、ノンバイナリーなど多様な形が含まれ、文化や地域によって位置づけは異なる。例えば南アジアのヒジュラや北米先住民のトゥー・スピリットは第三の性別として社会的役割を担ってきた。現代においては、個人の自己認識を尊重する流れの中で、法制度や社会制度も徐々に第三の性別を認め始めている。

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