◎与党支持者は野党が提案した国民投票をボイコットした。
スロバキアのチャプトバ大統領(Getty Images/Televízia Markíza)

スロバキアの選挙管理委員会は22日、「内閣不信任決議案が可決された場合に与党が議会を解散しなくても議会選を可能にする憲法改正案の是非を問う国民投票」の結果を公表し、投票率が低すぎるため法的拘束力は得られなかったと発表した。

同委員会によると、97.5%が賛成に投票したものの、投票率は法的拘束力を持たせるために必要な50%をはるかに下回る27.25%にとどまった。

与党支持者は野党が提案した国民投票をボイコットした。

野党3党は昨年、40万人近くの署名を集めて憲法改正国民投票を要求。チャプトバ(Zuzana Caputova)大統領はこれに応じ、改正案の是非を国民に委ねることとした。

その後、連邦議会は昨年末にヘゲル(Eduard Heger)首相の不信任決議案を賛成多数で可決した。

スロバキアの内閣不信任決議は内閣に総辞職を強制するが、与党は議会を解散させず新内閣を発足させることができる。

議会の任期は2024年2月。与党は予定より早い時期に議会選を行うと示唆している。

チャプトバ氏は今週、「議会選は今年前半に行うべきだが、9月でも構わない」と表明した。野党は不信任決議が可決された以上、与党は速やかに議会を解散すべきと指摘している。

チャプトバ氏は与党に暫定政権を発足させるよう要請し、1月末までに国民投票を実施するよう求めていた。

またチャプトバ氏は与党が期限に間に合わなかった場合、ヘゲル氏に代わる首相を速やかに任命する必要があると指摘した。

最新の世論調査によると、ヘゲル氏の右派勢力は支持率を大きく落としており、議会選を前倒しすれば野党に敗れる可能性が高いという。

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