◎複数の野党、組合、キリスト教会などがデモに参加し、フィツォ政権が民主主義を脅かしていると批判した。
スロバキアの首都プラチスラバで17日、野党主催の集会が開かれ、数千人がフィツォ(Robert Fico)首相の政策に抗議した。
同国はこの日、旧チェコスロバキアの共産政権を崩壊させた1989年のビロード革命から35周年を迎えた。
複数の野党、組合、キリスト教会などがデモに参加し、フィツォ氏が民主主義を脅かしていると批判した。
フィツォ氏はウクライナ支援を停止するなど、EUの親欧米派に反旗を翻し、ハンガリーのオルバン(Viktor Orbán)首相と共にロシア寄りの姿勢を取っている。
またフィツォ氏は対ロシア制裁に反対し、「ウクライナのNATO加盟を阻止する」と主張。他の加盟国と対立している。
複数の野党指導者が集会で演説し、「スロバキアはこれからも西側の一部」「ロシア寄りの政治に反対」などと声を上げた。
現在同国で最も支持率の高いリベラル政党「進歩的なスロバキア」の党首は、「野党は自由と民主主義を守るために連携して戦う覚悟だ」と呼びかけた。
フィツォ氏の与党「スメル」は昨年の議会選で親露・反米政策を掲げて勝利した。
政府は現在、公共放送RTVSの見直し計画を進めている。組織改正後のRTVSの最終決裁権を持つ評議会の委員9人は政府が選出。評議会は番組ディレクターを選出し、理由を示さずに解任できる権限を持つようになる。