▽政府は財政赤字、医療制度の問題、ウクライナ経由のロシア産天然ガスの供給停止など、大きな問題を複数抱えている。
スロバキアの野党は14日、フィツォ政権に対する内閣不信任決議案を提出する予定であると明らかにした。
野党連合は声明で、「フィツォ(Robert Fico)首相はロシアの寄りの外交政策を展開する一方、国内の問題を放置し、危機を悪化させている」と非難した。
最新の世論調査によると、フィツォ氏の与党・社会民主主義の支持率は低下傾向にある。同党は国会(一院制、定数150)で76議席を保持し、何とか過半数を維持している。
フィツォ氏は一部の与党議員の反発に直面し、厳しい政権運営を余儀なくされてきた。
不信任決議案の採決がいつ行われるかは明らかになっていない。地元メディアによると、与党議員が造反する可能性は低い。
一部メディアは政府筋の話しとして、「採決前に国会を解散する可能性もある」と報じているが、どうなるかは不明だ。
政府は財政赤字、医療制度の問題、ウクライナ経由のロシア産天然ガスの供給停止など、大きな問題を複数抱えている。
フィツォ氏はウクライナ支援を停止するなど、EUの親欧米派に反旗を翻し、ハンガリーのオルバン(Viktor Orbán)首相と共にロシア寄りの姿勢を取ってきた。
ウクライナ政府は昨年末、ロシア産天然ガスをウクライナ経由で欧州にパイプライン輸送する契約を延長せず、この結果、スロバキアやハンガリーなどへのガス供給は停止された。