セルビア大統領「ウクライナへの武器輸出調査する」ロシアの非難受け
セルビアによるウクライナへの武器輸出は23年初頭に情報が洩れて以来、公然の秘密となっていた。
とセルビアのブチッチ大統領(Getty-Images).jpg)
セルビアのブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領は30日、同国の軍需企業がウクライナに武器を輸出しているとロシア対外情報局(SVR)が非難したことについて、関係閣僚に調査を命じたと明らかにした。
SVRは29日、同盟国セルビアがウクライナに武器を輸出していることを非難し、それを「裏切り行為」と呼んだ。
SVRは声明の中でセルビアのメーカーがウクライナに弾薬と武器を販売していると主張。「これらの武器販売には明確な目的がある...ロシアの軍人および民間人を殺害し、負傷させることだ」と主張した。
またSVRはセルビアがチェコ共和国、ポーランド、ブルガリアを含むNATO加盟国や一部のアフリカ諸国を通じてウクライナに武器を輸送していると主張した。
セルビアによるウクライナへの武器輸出は主にウクライナ軍が使用している旧ソ連時代製の弾薬が中心で、以前から知られていた。
セルビアによるウクライナへの武器輸出は23年初頭に情報が洩れて以来、公然の秘密となっていた。ロシアは当時、この件を調査すると述べていた。
ブチッチ氏は国営テレビのインタビューで、「5月9日にモスクワを訪問した際、プーチン(Vladimir Putin)大統領とウクライナへの武器輸出について議論した」と語った。
またブチッチ氏はSVRの主張の一部を否定。「ロシアのパートナーと共に、事実を確定するための作業部会を結成した」と述べた。
EUへの加盟を目指すブチッチ氏はウクライナ戦争が続く中、ロシアとの緊密な関係を維持し、西側の対ロシア制裁にも参加していない。
ブチッチ氏は今月、EUの警告を無視し、2次世界大戦で旧ソ連がナチスに勝利したのを祝うロシアの戦勝パレードに出席した。