セルビア駅天井崩落、前建設相ら起訴、15人死亡

▽大統領府は13人が起訴されたことについて、「汚職や妨害行為は確認されていないと報告を受けている」と述べた。
2024年11月1日/セルビア、北部ノビサド、コンクリート製の天井が崩落した駅入り口(AP通信)

セルビアの検察当局が30日、北部ノビサドの駅天井崩落事故に関連してベシッチ(Goran Vesic)前建設相を含む13人を起訴した。

現地メディアによると、13人は公共の安全に対する重大な犯罪行為と公共工事で不誠実な対応をした罪に問われている。有罪が確定すれば、12年以下の懲役刑に処される可能性がある。

この事故はノビサド市中心部の鉄道駅の入り口で11月1日に発生。コンクリート製の天井が突然崩落し、6歳の少女を含む15人が死亡、2人が重傷を負った。

この駅は中国企業との幅広いインフラ契約の一環として近年2度改修された。野党は広範な汚職とずさんな改修計画が崩落事故を招いたとして、ブチッチ(Aleksandar Vucic)大統領に辞任を要求している。駅の落成式には多くの政府高官が出席していた。

大統領府は13人が起訴されたことについて、「汚職や妨害行為は確認されていないと報告を受けている」と述べた。

野党陣営は検察の捜査に反発。「政府に配慮した捜査であり、犠牲者と遺族を馬鹿にしている」と非難した。「検察は政府与党に配慮し、汚職を黙認しています...」

首都ベオグラードとノビサドではこの事故以来、ほぼ毎日政府に抗議するデモ行進や集会が行われている。

地元の独立系メディアは今週、「当時の政府高官は中国の国営企業から多額の賄賂を受け取り、その見返りにノビサドの駅改修を含む多くの巨大インフラ工事を任せていた」と報じた。

政府はこの主張を否定。「国家転覆を画策する野党勢力が左翼メディアと結託して偽情報を流している」と主張した。

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