◎乗客は搭乗していなかった。
ロシア・モスクワ近郊に旅客機が墜落し、乗組員3人が死亡した。当局が12日、明らかにした。
それによると、墜落したのはロシア製旅客機スホイ・スーパージェット100。モスクワの南東約90キロに位置する森林に墜落したという。乗客は搭乗していなかった。
旅客機の所有者は国営天然ガス企業ガスプロムの関連企業であった。
国営メディアによると、この旅客機はモスクワの南東約110キロにある工場で修理を受け、モスクワ市内の空港に向かっていたものの、離陸から約8分後に墜落したという。
墜落の原因は明らかになっていない。
国営テレビは連邦保安局(FSB)が調査を開始したと報じている。
それによると、エンジンが飛行中に両方とも故障した可能性があるという。一部メディアは関係者の話しとして、「バードストライクの可能性がある」と報じたが、詳細は不明だ。
スホイ・スーパージェット100は2011年に就航。ロシア政府関係者は航空業界を称賛したが、その安全性には疑問が残る。
同機は2012年5月、インドネシアでデモ飛行中、火山に激突し、乗員乗客45人全員が死亡した。調査の結果、パイロットが地形警報システムからの信号を無視して火山に突っ込んだと結論付けられた。
19年5月にはモスクワの空港で緊急着陸に失敗、41人が死亡した。この時は雷に打たれ、離陸直後に緊急着陸を試みた。
当局は調査の結果、燃料が満タン状態かつ、速度超過で緊急着陸を試みた結果、荒い着陸となり、機体が損傷。火災を引き起こす事態となったと結論付けた。
この飛行機は就航以来、高い故障率に悩まされ、多くのロシア航空会社が購入を渋っている。