◎欧州最後の独裁者と呼ばれるルカシェンコ氏は1994年からベラルーシを鉄の拳で統治し、2020年の大統領選では数カ月にわたる抗議デモを力でねじ伏せた。
2020年8月/ベラルーシ、首都ミンスクの抗議デモ(AP通信)

ベラルーシの裁判所は23日、ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領に批判的な記事を書いた地方紙のジャーナリストに禁固3年の実刑判決を言い渡した。

国営メディアによると、実刑を言い渡された男性記者は2021年に掲載された記事でルカシェンコ大統領を怒らせたという。

ベラルーシの治安当局は2021年、テロリストの捜索と称して首都ミンスクのあるアパートを襲撃し、男性IT技術者を射殺。この際、治安当局の職員も死亡したとされるが、詳細は明らかになっていない。

男性記者はこの事件を地方紙に寄稿するも、当局はそのウェブサイト自体をブロックし、地方紙に閉鎖を命じた。男性はロシアに逃亡したが、モスクワで拘束され、ベラルーシに送り返された。

ベラルーシとロシアは同盟関係にあり、ルカシェンコ氏はウクライナ侵攻を支援するためにロシア軍の駐留を認めている。

欧州最後の独裁者と呼ばれるルカシェンコ氏は1994年からベラルーシを鉄の拳で統治し、2020年の大統領選では数カ月にわたる抗議デモを力でねじ伏せた。

ベラルーシのジャーナリスト協会によると、このデモで逮捕されたジャーナリスト36人が裁判を受けることなく投獄されたという。

同協会は23日の判決について、「ベラルーシの言論の自由は欧州最悪であり、この判決はルカシェンコの弾圧が加速していることを裏付けるものだ」とSNSに投稿した。

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