◎一部の都市では暴力的な取り締まりが報告されている。
3月6日、ロシアの権利団体などによると、ウクライナ侵攻に反対する抗議デモがモスクワやサンクトペテルブルクなど行われ、6日だけで少なくとも4,000人が拘束されたという。
ロシア国内の政治活動で逮捕された個人や政治家を追跡している権利団体OVD-Infoは、抗議デモに対する暴力的な取り締まりは53都市で確認されたと報告している。
プーチン大統領は野党党首アレクセイ・ナワルニー氏の逮捕以来、抗議デモを厳しく制限しているが、ウクライナ侵攻後、全国各地で数多くの集会が開催されている。
OVD-Infoによると、侵攻開始以来、抗議デモに参加した市民13,000人以上が拘束されたという。
OVD-Infoの広報担当者はロイター通信の取材に対し、「これほど大規模な抗議が全国で展開されるのは初めてかもしれない」と語った。「私たちは各地でかなり大きなデモを見ています。シベリアでも逮捕者が出るほどです...」
投獄されている野党党首のナワルニー氏は今週、「ロシア人は臆病者ではない」と弁護士を通じてSNSに声明を投稿し、侵略に反対するデモを毎日行うよう呼びかけていた。
しかし、ロシアでは近年、抗議デモを厳しく取り締まる法律が多数施行され、逮捕者を出さずにデモを行うことは難しくなっている。
OVD-Infoの広報担当者は、「全国の警察は公表された逮捕者リストより多くの市民を拘束している可能性がある」と述べた。「私たちは逮捕された市民の情報を集めていますが、非公開リストを確認することは難しいです...」
OVD-Infoは警察署のデータなどに基づき、逮捕された市民の氏名や拘束された場所などを公表している。
反戦抗議デモは世界中で行われている。
ロシアの同盟国のひとつであるカザフスタンでも平和集会が開催され、約2,000人が参加した。
ニューヨーク、東京、ロンドン、ブリュッセル、南米チリやアルゼンチンでも反戦を訴える人々が街頭に立った。
ウクライナ南部へルソン州のノーバ・カホフカを占領したロシア軍はデモ隊を解散させるために実弾を使ったと伝えられている。
へルソン州の住民がSNSに投稿した映像には、ロシア軍に「帰れ!」と叫ぶデモ隊の様子が映っていた。AP通信などによると、ロシア軍の発砲で5人が負傷した可能性があるという。