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路上で「反戦歌」演奏、裁判所が18歳女性の拘留延長 ロシア

ロギノワさんは10月15日に逮捕されて以来、3回拘禁刑を言い渡されている。
2025年11月11日/ロシア、サンクトペテルブルクの裁判所、反戦歌を歌ったとして逮捕・起訴されたディアナ・ロギノワさん(AP通信)

ロシア・サンクトペテルブルクの裁判所は11日、路上で反戦歌を歌ったとして逮捕された女性の拘留期間を延長した。

ディアナ・ロギノワ(Diana Loginova、18歳)さんは先月のパフォーマンスで公序良俗に違反した罪で、サンクトペテルブルクの裁判所からさらに13日間の拘禁刑を言い渡した。

ロギノワさんは10月15日に逮捕されて以来、3回拘禁刑を言い渡されている。

ロギノワさんはポップバンド「ストップタイム」のリードボーカル。サンクトペテルブルクの路上でウクライナ侵攻に反対することで知られるグループの曲を演奏していた。

地裁はロギノワさんが「ロシア軍の名誉を傷つけた」として罰金の支払いも命じた。

ロギノワさんを含むバンドメンバー3人は容疑を否認している。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは11日、この拘禁刑延長を非難した。

ロシアの人権状況は2022年のウクライナ侵攻以降、急速に悪化している。

政府は「外国エージェント法」などを用いて、独立系メディア、人権団体、反体制派への圧力を強め、言論・集会の自由を大きく制限している。

多くの活動家やジャーナリストが拘束され、公平な裁判の保障も十分ではない。

LGBTQ+や宗教的少数派に対する差別・迫害も続いており、市民社会の活動空間は著しく狭まっている。

拷問や不当拘留の報告も後を絶たず、司法・警察機構の独立性が欠如していることが問題を深刻化させている。

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