◎ナワリヌイ氏は詐欺と法廷侮辱罪で服役中である。
ロシア・モスクワの地方裁判所は6日、服役中の野党指導者ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の新たな裁判が19日から始まると発表した。
それによると、審理は完全非公開で行われる予定。
ナワリヌイ氏の広報担当はSNSに声明を投稿。「独裁政権による非民主主義裁判はモスクワの東方250kmにある刑務所内で行われる」と書き込んだ。
ナワリヌイ氏は詐欺と法廷侮辱罪で服役(禁固9年)中である。
ナワリヌイ氏はプーチン(Vladimir Putin)大統領を最も声高に批判する指導者であり、2021年1月にロシア諜報部の神経毒攻撃で生死の境をさまようも生還。ドイツから帰国した直後に逮捕された。
検察はナワリヌイ氏が過激派組織のテロに関与したと告発。有罪が確定すれば禁固30年以下に処される可能性がある。
ナワリヌイ氏は検察の主張を「ばかばかしい」と一蹴し、終身刑の可能性もある別のテロ容疑で軍事法廷にかけられる可能性があると報告していた。
ウクライナ侵攻で劣勢に立たされているプーチン政権は政敵を含む反対派の取り締まりを強化しており、逆らう者を軒並み逮捕・投獄している。
ナワリヌイ氏はウクライナ侵攻を強く非難し、支持者に民主主義を取り戻すためにはさらなる行動が必要と呼びかけている。
当局はナワリヌイ氏の誕生日(6月4日)に合わせて全国各地で行われたデモを力でねじ伏せ、100人以上を逮捕した。