◎被告は息子に対し、「ウクライナで戦死した父親はウクライナ軍の正当な標的であり、戦争の原因はロシア政府にある」と話したとされる。
ロシアの検察当局がウクライナ戦争を批判した小児科医に懲役6年を求刑した。現地メディアが9日に報じた。
それによると、この小児科医は今年2月に逮捕され、当初は一定の制限に従うことを条件に釈放されたが、2ヵ月後、当局は制限の一部に違反したとして公判前勾留した。
被告は息子に対し、「ウクライナで戦死した父親はウクライナ軍の正当な標的であり、戦争の原因はロシア政府にある」と話したとされる。この話しを聞いた祖母が当局に通報した。
被告は侵攻直後に施行された法律に基づき、「軍隊に関する虚偽の情報を広めた罪」で起訴された。被告は容疑を否認、そのようなことは一言も言っていないと主張した。
AP通信によると、弁護側は検察がそのような会話があった証拠を提出していないと指摘。祖母がウクライナ人に対する反感から話をでっち上げたと主張している。
被告は最終陳述で「とんでもない苦痛を受けている」と述べ、涙を流した。
ロシアの人権団体OVDインフォによると、ウクライナ戦争に反対する発言や行動に関連した罪で、1000人以上が刑事事件に巻き込まれている。