ロシア軍の空爆続く、ウクライナ全土で10人死亡

ロシア国防省は31日、ドネツク州で1集落とスムイ州の1集落を占領したと発表した。
2025年5月31日/ウクライナ、南部ザポリージャ州、ロシア軍の空爆を受けた住宅地(AP通信)

ウクライナ当局は5月31日、ロシア軍のミサイル・ドローン空爆により、全土で少なくとも10人が死亡、33人が負傷したと明らかにした。

ウクライナ空軍は同日、ロシア軍によるドローンとミサイル空爆を一晩で114回確認したと発表した。

それによると、ロシア軍は109機のドローンと5発のミサイルを発射し、防空部隊がミサイル3発とドローン42機を撃墜、電子戦でドローン30機を無力化したという。

南部ザポリージャ州ではこの空爆により、9歳の少女が死亡、16歳の少年と年配の男性が負傷した。

南部ヘルソン州では3人が死亡、12人が負傷。東部ドネツク州でもこの空爆で5人が死亡、9人が負傷した。

北東部スムイ州政府もロシア軍の空爆で1人が死亡、5人が負傷したと明らかにした。

ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領はSNSにロシア軍の空爆がますます激しく、大規模になっていると投稿。同盟国に対ロシア制裁を強化し、ロシアに停戦を「強いる」よう強く求めた。

ロシア国防省は31日、ドネツク州で1集落とスムイ州の1集落を占領したと発表。スムイ州のウクライナ当局はロシア軍がこの地域で前進を続ける中、11の集落に退避を命じた。

この命令により、ロシア西部クルスク州と国境を接するスムイ州で退避命令が出ている集落の総数は213となった。

ウクライナ軍のシルスキー(Oleksandr Syrskii)総司令官は31日、ロシア軍がドネツク州とスムイ州に戦力を集中させていると明らかにした。

米国による和平仲介が行き詰まる中、ゼレンスキー氏は30日、ロシアが6月2日にトルコ・イスタンブールで予定されている直接会談が成果につながらないよう、あらゆる手段を講じていると批判した。

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