ロシア軍の攻撃激化、ウクライナ中部で12人死亡、今週和平協議
当局によると、燃料や食料の供給を担う輸送隊が標的となるケースが相次いでおり、混乱と憤りが広がっている。
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ウクライナ当局は1日、ロシア軍が中部ドニプロにドローン攻撃を仕掛け、少なくとも12人が死亡したと発表した。自爆ドローンが鉱山労働者らを乗せたバスを攻撃したという。当局によると、燃料や食料の供給を担う輸送隊が標的となるケースが相次いでおり、混乱と憤りが広がっている。非常事態庁(SESU)によると、ドローンがバスを直撃・火災が発生し、消防隊が消火活動に当たったという。この攻撃で複数人が負傷し、救急搬送された。電力大手DTEKはこのバスが同社の鉱山で働く従業員を運んでいたとして、今回の攻撃を「エネルギー労働者に対する大規模なテロ行為」と非難した。
同日には南部ザポリージャ州でも自爆ドローンが産婦人科を襲い、女性数人が負傷した。これら一連の攻撃は国際社会が仲介する和平交渉の再開直前に発生し、平和への道筋に大きな影を落としている。
攻撃はウクライナが冬季の厳しい気候下でエネルギー不足と格闘する最中に起きた。ウクライナでは昨年末から鉄道、物流、電力網への攻撃が続き、厳しい寒さの中で市民生活と防衛体制が圧迫されている。
こうした軍事的緊張の中、ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は1日、ロシアとの新たな和平協議が来週、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビで開かれると発表した。会談は4日と5日に予定され、米国の仲介も受けて行われるという。ゼレンスキー氏はソーシャルメディアへの投稿で、戦争終結に向けた「実質的な話し合い」の準備が整っていると強調し、「名誉ある平和の実現に近づきたい」と述べた。
しかし交渉の核心となる領土問題では依然として大きな隔たりがある。ロシアはウクライナ領土の一部を保持する姿勢を示し、一方のウクライナ側は主権と領土保全を堅持する立場を崩していない。この基本的な対立が和平交渉の進展を阻んでいる。
国際社会は双方に対し対話の継続を促しているが、戦場では攻撃が続いている。ウクライナ軍はロシア側が主要都市を含む広範な地域への攻撃を続けていると指摘し、ドローンや砲撃による被害が深刻化していると警鐘を鳴らしている。
一方、ロシア側は攻撃について「ウクライナの輸送インフラが正当な軍事目標」と主張し、民間人への被害を否定している。国際的な批判が高まる中、双方の信頼醸成は依然として難航しており、和平交渉と戦闘のはざまでウクライナ国民の苦難は続いている。
