ロシア、30日間の無条件停戦に条件「ウクライナへの武器供給停止せよ」
▽欧米諸国はロシアがこれを拒否した場合、共同で新たな制裁を科すとしている。
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ロシア大統領府のペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は10日、米国と欧州の同盟国がロシアとウクライナに対し30日間の無条件停戦を要求していることについて、「欧米によるウクライナへの武器供給を停止した場合のみ、応じる用意がある」と示唆した。
ウクライナと英仏独ポーランドの首脳は10日、5月12日から無条件の30日間停戦で合意したと発表。トランプ(Donald Trump)米大統領も同意した。
ペスコフ氏は米ABCニュースのインタビューで、「ウクライナへの武器供給を停止しなければ、ウクライナにとって有利になる。ウクライナは停戦終了後、総動員を続け、新しい軍隊を前線に投入するだろう」と語った。
またペスコフ氏は「ウクライナはこの期間、新兵を訓練し、既存の軍人を休ませる。なぜウクライナにそのような利点を与えなければならないのか?」と述べた。
ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は5月12日に無条件停戦を開始することで合意したと表明。停戦は空、海、陸上を対象とするべきだとし、「ロシアはこれを拒否すれば、エネルギーと銀行部門を対象とした懲罰的措置の強化を含む新たな制裁を受けることになる」と述べた。
欧米諸国はロシアがこれを拒否した場合、共同で新たな制裁を科すとしている。
ペスコフ氏はロシアの懸念を繰り返した。「プーチン(Vladimir Putin)大統領はトランプ大統領が3月に提案した停戦案を支持したが、いくつかの質問をした。米国や欧州諸国から毎日やってくる武器の輸送をどうするつもりなのかと...」
ロシア国営メディアは10日、大統領府の声明を引用し、「停戦に関する”ニュアンス”が十分に考慮された場合のみ、支持する」と表明した。