◎カラムルザ氏はプーチン政権を声高に批判する人権活動家であり、2022年3月に米アリゾナ州下院で演説した際、ロシア大統領府を厳しく批判し、その翌月、ウクライナ戦争に関する「偽情報」を広めたとして逮捕された。
2023年4月17日/ロシア、首都モスクワの地方裁判所、活動家のウラジーミル・カラムルザ氏(The Moscow City Court/AP通信)

ロシアの著名な反政権派でジャーナリストのカラムルザ(Vladimir Kara-Murza)氏が刑務所内の病院に移され、治療を受けている。同氏の家族が7日、明らかにした。

カラムルザ氏はプーチン政権を声高に批判する人権活動家であり、2022年3月に米アリゾナ州下院で演説した際、ロシア大統領府を厳しく批判し、その翌月、ウクライナ戦争に関する「偽情報」を広めたとして逮捕された。

カラムルザ氏は昨年、国家反逆罪、偽情報を拡散した罪、好ましくない組織に所属した罪で禁固25年の実刑判決を受け、シベリア連邦管区オムスクの刑務所で刑に服している。

カラムルザ氏はロシア大統領府近くで2015年に射殺された野党指導者ネムツォフ(Boris Nemtsov)元第1副首相と親しく、自身も15年と17年に毒物攻撃を受けたが、生還している。

ロシアで最も有名な反体制派ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏が2月に獄中で死亡して以来、カラムルザ氏も同じ運命をたどるのではないかという懸念が高まっている。

カラムルザ氏の妻(米国在住)はX(旧ツイッター)にコメントを投稿。「夫の弁護団がオムスクの収容所で面会を求めた際、別の刑務所の病院に移されたと告げられた」と書き込んだ。

米国の上院議員、欧州の政府関係者、多くの人権活動家がカラムルザ氏の容体に懸念を示し、ロシア当局に面会を認めるよう求めている。

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