◎ロシアは2018年にカリーニングラードに短距離弾道ミサイル「イスカンダル」を配備した。
安全保障会議副議長のメドベージェフ氏とプーチン大統領(Evgenia Novozhenina/AP通信)

ロシアの安全保障会議副議長を務めるメドベージェフ前大統領は14日、フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟した場合、ロシアは中欧の飛び地領カリーニングラードに核兵器と極超音速ミサイルを配備すると警告した。

カリーニングラードはポーランドとリトアニアに挟まれたロシアの飛び地領である。

ロシアと1,340kmの国境線を共有するフィンランドとスウェーデンはNATO加盟を検討している。

メドベージェフ氏はフィンランドとスウェーデンがNATOに加盟すれば、ロシアはバルト海の陸海空軍を強化しなければならなくなると述べた。

またメドベージェフ氏は核配備について、「核はないという話はもうありえない」と核戦争の脅威が迫っていると明確に提起した。「バルト海の非核化についてこれ以上話すことはありません。バランスを取り戻す必要があります」

メドベージェフ氏はフィンランドとスウェーデンが賢明であることを望むと述べ、そうでなければ、核兵器と極超音速ミサイルを身近に感じながら生活することになると警告した。

ロシアは世界最大の核保有国であり、極超音速ミサイル技術も中国や米国とともに世界トップクラスと見なされている。

ペスコフ報道官はメドベージェフ氏の発言について、「この件は何度も話題になっている」と記者団に語った。報道官によると、プーチン大統領はNATOの脅威が高まっているため西側エリアの強化を命じたという。

この強化に核兵器は含まれるかと問われたペスコフ報道官は、「言えない......措置の全リスト、必要なステップがある」と答えた。「この話題は大統領主催の別の会合で取り上げられるでしょう」

一方、リトアニア政府は「ロシアの脅威は何も新しいものではなく、ウクライナ侵攻が始まるずっと前にカリーニングラードに核兵器を配備していた」と説明している。

NATOはメドベージェフ氏の発言に関する声明を発表していない。

ロシアの軍事行動はフィンランドとスウェーデンの「NATO加盟はあり得ない」という長年の政策と世論をひっくり返した。

フィンランド首相は13日、数週間以内にNATO加盟を申請するかどうかを決定すると発表し、スウェーデン議会も加盟について議論している。

ロシアは2018年にカリーニングラードに短距離弾道ミサイル「イスカンダル」を配備した。

イスカンダルは核弾頭を搭載できる短距離弾道ミサイルシステムとして知られ、公式の射程距離は500kmとされているが、西側の軍事筋の中にはもっと長いのではないかと疑う者もいる。

メドベージェフ氏はロシアメディアに対し、「まともな人間は物価や税金の上昇、国境の緊張の高まり、イスカンダル、極超音速ミサイル、核兵器を積んだ船が文字通り自宅の玄関から手の届くところにあることを望まない」と語った。「隣人の良識が勝つことを期待しましょう」

リトアニアの地元メディアは国防相のコメントを引用し、「ロシアは戦前からカリーニングラードに核兵器を配備していた」と報じた。「カリーニングラードにはすでに核兵器が配備されています。国際社会、この地域の国々はそれを完全に認識しています」

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