◎ナワリヌイ氏はプーチン氏を最も声高に批判する野党指導者であり、ロシア諜報部による神経毒攻撃で生死の境をさまようも生還。21年にドイツから帰国した直後に逮捕された。
ロシア当局が11日、獄中死した反体制派指導者ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の妻ユリア(Yulia Navalnaya)氏を「テロリストと過激派」のリストに加えた。
モスクワ地裁は今週初め、国外に拠点を移したユリア氏を「過激派グループに関与した容疑」で逮捕するよう命じた。
ユリア氏の補佐官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「当局が大騒ぎしていることを認識している」と書き込んだ。
ロシア当局はユリア氏に対する罪状を明らかにしていないが、同氏がナワリヌイ氏から引き継いだ財団とその地方事務所もリストに加えたようだ。
ナワリヌイ氏は今年2月、北極圏の流刑地で死亡した。当局は自然死したという見方を示しているが、ウクライナを含む欧米諸国はこれを「とんでもないウソ」と非難している。
ユリア氏は夫の死にプーチン(Vladimir Putin)大統領が関与していると非難し、その遺志受け継ぐと誓った。ロシアは関与を強く否定している。
ナワリヌイ氏はプーチン氏を最も声高に批判する野党指導者であり、ロシア諜報部による神経毒攻撃で生死の境をさまようも生還。21年にドイツから帰国した直後に逮捕された。
ロシア地裁は複数の罪でナワリヌイ氏に禁固19年を宣告。シベリアの流刑地に送った。
当局によると、ナワリヌイ氏は散歩後に体調を崩したとされる。それ以外の詳細は明らかにされていない。
ユリア氏の別の補佐官はXに、「彼らはユリア氏の口を封じたいと考えているようだが、そうはさせない」と書き込んでいる。