◎武装集団は23日の現地時間午後6時頃、沿岸の都市デルベントとマハチカラで攻撃を開始した。
ロシア南部・ダゲスタン共和国の2つの都市で発生したテロ攻撃について、捜査当局は24日、15人の警察官を含む20人が死亡したと明らかにした。
事件は23日午後に発生。正体不明の武装集団がロシア正教会の教会などで銃を乱射し、警察との銃撃戦に発展した。
国家対テロ委員会(NAK)は声明で、「この2つのテロ攻撃により、警察官15人を含む20人死亡、46人が負傷し、病院に搬送された」と明らかにした。
それによると、46人のうち7人が意識不明の重体だという。
武装集団は23日の現地時間午後6時頃、沿岸の都市デルベントとマハチカラで攻撃を開始した。
当局によると、武装集団はデルベントのシナゴーグとロシア正教の教会で自動小銃を乱射。容疑者は現場から車で逃亡した。
それから数分後、ダゲスタンの最大都市マハチカラの2つのシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)と教会でも武装集団が銃を乱射した。
捜査当局は攻撃に関与したとされるテロリスト7人を射殺したと報告している。
ダゲスタン政府は24日と25日に国を挙げて喪に服すと宣言した。
ダゲスタンの人口は約320万人。その9割超がイスラム教徒であり、ロシアで民族や言語がもっとも多様な地域のひとつである。
NAKはイスラム過激派を信奉する勢力の犯行と述べているが、それ以上の詳細は明らかにしていない。
ロシア・モスクワ郊外のコンサートホールで4月に発生した襲撃事件では子供を含む144人が殺害された。事件後、イスラム国(ISIS)系組織のひとつであるIS-K(イスラム国ホラサン)が犯行声明を出した。