◎ロシア軍はこの数日、エネルギーインフラへの攻撃をエスカレートさせ、いくつかの地域に大きな被害をもたらしている。
ウクライナ西部リビウの地元当局は31日、ロシア軍のミサイル攻撃で男性1人が死亡したと明らかにした。
それによると、ロシア軍は主にエネルギーインフラを標的とし、ミサイルを複数発撃ち込んだという。
リビウ州知事室はテレグラムに声明を投稿。「市中心部のビルにミサイルが着弾し、火災が発生した」と書き込んだ。
東部ハルキウ州でも31日、ロシア軍のミサイルがガソリンスタンドを直撃。19歳の男性が死亡した。
黒海に面する南部オデーサ州政府は同日、防空部隊が撃墜したロ軍ドローンの破片が電力インフラに落下、火災を引き起こし、約17万戸で停電が発生したと報告した。復旧の目途は立っていない。
ウクライナ空軍によると、防空部隊はロシア軍が夜間に発射したイラン製自爆ドローン11機のうち9機、巡航ミサイル14発のうち9発を撃墜したという。
ロシア軍はこの数日、エネルギーインフラへの攻撃をエスカレートさせ、いくつかの地域に大きな被害をもたらしている。
国営エネルギー会社セントレネルゴは30日、ハルキウ州にある同国最大規模の火力発電所が先週のロシア軍の砲撃で完全に破壊されたと報告。約70万人が停電の影響を受けている。
ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は31日のビデオ演説でロシアによるエネルギーインフラへの攻撃が続いていることに言及。国民に忍耐を求めた。
またゼレンスキー氏は米国を含む西側同盟国による支援の継続が欠かせないと強調。防空システムの強化が喫緊の課題であり、米連邦議会の支援法案採決を急ぐよう改めて要請した。