◎国連とトルコは昨年7月、世界規模の食料危機を解消するために協定を仲介した。
ウクライナとロシアは18日、ウクライナ南部黒海経由の穀物輸出協定の延長に合意したようだ。
しかし、ウクライナは延長期間を120日間とする一方、ロシアは60日間を要求しており、いつまで続くかは不明である。
ロシアは西側が制裁を解除しない限り、延長には合意しないと警告していた。
国連とトルコは昨年7月、世界規模の食料危機を解消するために協定を仲介した。
ウクライナは世界有数の穀物生産国だが、昨年2月の侵攻後、ロシア軍に黒海貿易ルートを断ち切られた。
アフリカや中東の貧しい国々はロシアとウクライナの穀物に大きく依存している。
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は18日、協定延長を発表した。「この協定は世界の食料供給にとって極めて重要であり、延長のために努力を惜しまなかったロシア、ウクライナ、そして国連事務総長に感謝します」
しかし、エルドアン氏も国連も、この協定がいつまで続くかは明言しなかった。ウクライナは120日を希望しているが、ロシアは60日と主張している。
ロシアのネベンジャ(Vassily Nebenzia)国連大使は17日、「協定継続はロシアの農業部門を対象とする西側の制裁が解除されるか否かにかかっている」と警告した。
ロシアはより多くの食料と肥料を世界に輸出できるようにしたいと考えているが、欧米の制裁がそれを妨げていると非難している。
欧米は食料と肥料を制裁対象から除外しているが、貿易会社は制裁の影響で保険や支払いが制限され、輸出を行えなくなっている。
ロシアは昨年11月、ウクライナ軍がクリミア半島の艦隊を攻撃したとして、一時的に協定から離脱した。
国連によると、この協定後に黒海から輸出された穀物や食料品は2500万トンに達したという。