米国務長官がハンガリー首相の再選を支持、トランプ氏の友人
オルバン氏は保護主義を掲げて長期政権を維持してきた人物で、EU内でもトランプ氏の熱心な支持者として知られている。
とルビオ米国務長官(AP通信).jpg)
米国のルビオ(Maro Rubio)国務長官は16日、ハンガリーの首都ブダペストを訪問し、4月に予定されている総選挙でオルバン(Viktor Orbán)首相の再選を強く支持すると表明した。ルビオ氏は記者会見で、オルバン氏とトランプ(Donald Trump)大統領との個人的関係が米ハンガリー関係を強化していると強調し、両国関係を「黄金時代」と評した。
オルバン氏は保護主義を掲げて長期政権を維持してきた人物で、EU内でもトランプ氏の熱心な支持者として知られている。
ルビオ氏はブダペストでの会談に合わせ、米ハンガリー間の民間原子力協力協定にも署名した。この協定には小型モジュール炉(SMR)と呼ばれるコンパクト原子炉の購入や、米国製原子燃料・使用済み燃料に関する技術提供が含まれる。ルビオ氏は両国関係が単なる外交協力にとどまらず、深い信頼関係に基づくものであると述べ、「オルバン首相がトランプ大統領と築いた人と人とのつながりこそが、この関係構築の最大の要因だ」と強調した。
オルバン氏は2010年からハンガリーを率い、今回の選挙で5期目の当選を目指している。ルビオ氏はオルバン氏の与党フィデス・ハンガリー市民同盟の政権維持を歓迎する姿勢を示しつつ、トランプ政権として「オルバン氏の成功は両国の成功である」との認識を示した。オルバン政権はトランプ氏を選挙前にブダペストに招く意向を繰り返し表明しており、米側の支持が選挙戦に追い風になるとの期待を示している。
オルバン氏は会見で、ウクライナ政府が選挙に干渉しようとしていると主張した。またオルバン氏はウクライナが政権批判を通じて自国のEU加盟に有利な政権を望んでいると述べ、選挙戦の焦点を外部の影響問題として強調した。さらに、米国・ロシア・ウクライナの和平協議をブダペストで開催する用意があると語った。
4月12日の総選挙はオルバン氏とって過去16年で最も厳しい選挙戦とされている。世論調査では最大野党TISZA(尊敬と自由)の支持が伸びており、フィデスの支持率を上回っている。このため、オルバン氏は国内政策に加えて外交面の実績を強調し、再選を目指す戦略を採っている。
オルバン政権は保守的な政策を掲げる一方、人権や民主主義を巡る国内外からの批判も根強い。移民政策の厳格化やLGBTQ+の権利制限など、欧州の他国とは一線を画す政策が評価される一方で、EU内外からは民主主義後退の懸念が指摘されている。ルビオ氏は米国とハンガリーのパートナーシップ強化を訴えたが、欧州の主要諸国や国際社会の一部からは今回の支持表明を巡る懸念も出ている。
ルビオ氏の訪問は中央ヨーロッパ政策の一環で、地域の保守的勢力との連携を深める狙いもあるとみられる。今後、ハンガリーの選挙情勢が国際政治にどのような影響を与えるかが注目される。
