▽3党は決議案の中で、発足から2ヶ月が経過した連立政権の腐敗と信用失墜を非難した。
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ルーマニアの極右野党3党が25日、親EU連立政権に対する不信任決議案を提出した。
3党は昨年12月の議会選で約35%の議席を獲得。複数の汚職疑惑で批判を浴びている中道政府に対する民衆の怒りを利用した。
3党は決議案の中で、発足から2ヶ月が経過した連立政権の腐敗と信用失墜を非難した。
与党・社会民主党(PSD)は不信任を回避すると予想されている。地元メディアによると、連立政権はトランプ米政権がロシア寄りの姿勢を示す中、結束を強化しているように見えるという。
ルーマニアは憲法裁判所が昨年12月に大統領選第1回投票の結果を無効と判断し、親ロシア派の極右ジョルジェスク(Calin Georgescu)氏の決選投票進出に待ったをかけて以来、分断が進んでいる。
極右政党はジョスジェスク氏の勝利を後押しするため、連立政権への批判を強めている。
大統領選挙中止後、暫定的に留任していた中道のヨハニス(Klaus Iohannis)大統領は極右の批判や抗議デモの激化を受け、今月辞任した。
やり直し大統領選までの間、国会議長が大統領代行を務めている。
憲法裁は人工知能(AI)を含むデジタル技術の違法な使用や、未申告の選挙資金が使用されたと指摘。また、ある候補がソーシャルメディア・プラットフォームで「優遇措置」を受け、その結果、有権者の意思表示が歪められたとしている。
やり直し大統領選は5月4日に予定されている。過半数を獲得する候補が出なかった場合は5月18日の決選投票で勝者を決める。
ジョルジェスク氏がこれに出馬できるかはまだ明らかではない。
ジョルジェスク氏は憲法裁の決定後、地元の裁判所に異議を申し立て、欧州人権裁判所に提訴した。
情報機関はジョルジェスク氏の陣営がティックトック(TikTok)のユーザーに36万1000ユーロの報酬を支払い、ジョルジェスク氏のコンテンツを宣伝させたと主張している。
ジョルジェスク氏は自身の選挙活動費をゼロと公言していた。
捜査当局はジョルジェスク氏が公職選挙法に違反した疑いがあるとみて捜査している。