◎数百万人のX(旧ツイッター)フォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。
ルーマニア・ブカレストの地方裁判所は22日、強姦罪などで起訴されているアンドリュー・テイト(Andrew Tate、保釈中)被告のイギリス渡航要請を却下した。
テイト被告は心臓発作を起こし入院した母親を見舞うためにロンドンに渡航したいと地裁に要請していた。
数百万人のX(旧ツイッター)フォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕。今年6月に強姦、人身売買、犯罪組織を結成した罪で起訴された。
テイト被告の広報担当はブカレスト地裁前で記者団の取材に応じ、「決定に落胆している」と述べた。
テイト被告は21日、Xへの投稿で「母親が入院したため、地裁にロンドンへの渡航を認めるよう緊急要請した」と明らかにしていた。
地裁は起訴された4人の出国を禁じている。裁判の日程は確定していない。
テイト被告の広報担当は「2人(テイト兄弟)は裁判所の命令をひとつ残らず遵守し、いかなる規則にも違反したことがないのに、どうして...」と嘆いた。
また広報担当は地裁の決定を「非人道的」と非難し、「テイト兄弟は母親の顔を見たらすぐ帰国する」と主張した。「地裁の決定は受け入れがたいものです...」
地裁は今月初旬、テイト被告らに対する移動制限を緩和した。これで被告らはルーマニア国内を自由に移動できるようになった。
捜査当局はテイト被告のグループに性的搾取された女性少なくとも7人を特定。それによると、グループは女性たちに好意を示して誘い出し、暴力・脅迫・監視下に置き、人身売買やポルノ制作を強要したという。
テイト兄弟はルーマニア国内だけでなく、米国やイギリスを含むいくつかの国でも人身売買に関与したとされる。