◎数百万人のX(旧ツイッター)フォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕された。
ルーマニア・ブカレストの地方裁判所は11日、人身売買などの罪に問われているインフルエンサー、アンドリュー・テイト(Andrew Tate、保釈中)被告の資産返還請求を退けた。
数百万人のX(旧ツイッター)フォロワーを持つテイト被告とその弟、および身元不明の女性2人は昨年末、組織犯罪と人身売買に関与した疑いで逮捕。今年6月に強姦、人身売買、犯罪組織を結成した罪で起訴された。
捜査当局はテイト被告の資産(15台の高級車、14個のデザイナーズ時計、現金など)を押収している。
AP通信によると、テイト被告の弁護士は控訴する意向を示している。
当局は4人を逮捕後、ロールス・ロイス、フェラーリ、ポルシェ、BMW、アストン・マーチン、メルセデス・ベンツなどの資産、推定360万ユーロ相当を押収した。
また当局はこれらの資産について、「人身売買を含む不正な活動によって得たと証明できれば、それを売却し、捜査費用や被害者への補償に充てる可能性がある」という見方を示していた。
ブカレスト地裁は先週、テイト被告らに対する移動制限を緩和する判決を下した。これで被告らはルーマニア国内を自由に移動できるようになった。
裁判の日程は確定しておらず、被告側が検察に異議を申し立てることができる予備審問の段階である。
捜査当局はテイト被告のグループに性的搾取された女性少なくとも7人を特定。それによると、グループは女性たちに好意を示して誘い出し、暴力・脅迫・監視下に置き、人身売買やポルノ制作を強要したという。
テイト兄弟はルーマニア国内だけでなく、米国やイギリスを含むいくつかの国でも人身売買に関与したとされる。
テイト被告は2016年、女性を襲っているように見える動画が拡散した後、イギリスのテレビ番組から降板した。
その後、テイト被告は性的暴行を受けたと告発した女性に対し、「責任を負わせる」と脅迫めいたSNSに投稿。Xアカウントを一時凍結された。