◎ルーマニアは2004年にNATOに加盟。ロシアの侵攻に直面するウクライナと国境を接している。
ルーマニア国防省は10日、米陸軍の主力戦車エイブラムスを54両購入するよう中央政府に働きかけていると明らかにした。
契約規模は10億ドルにのぼる予定だ。
同省は声明で、「エイブラムスはこの地域の安全保障の課題に対処するのに役立つだろう」と述べている。
ルーマニアは2004年にNATOに加盟。ロシアの侵攻に直面するウクライナと国境を接している。
同省はこの取り引きについて、「弾薬と訓練が含まれる」と説明。契約額を約10億ドルと見積もっている。
しかし、米メディアによると、米連邦議会は国務省に対し、エイブラムス54両の売却額を25億ドルと通告したという。
ルーマニア政府は購入時期を明らかにしていない。
ルーマニア国防省は10日付けの声明で、米国との戦略的パートナーシップについて、「国家安全保障の柱のひとつであり、黒海地域における同盟国の防衛強化に欠かせない」と評価した。
また同省はウクライナを含む同盟国のF16戦闘機パイロットのための訓練拠点を来週発足させると発表した。
一方、米国務省は9日、エイブラムス売却の可能性について、米国の外交政策と国家安全保障上の目標を支援し、NATOの安全保障を向上させるものだと連邦議会に通知した。
ルーマニア政府は今年4月、F35戦闘機の購入を承認。購入機数は明らかにしていない。