ルーマニア新連立政権発足、予算成立急ぐ
NATO加盟国であるルーマニアは昨年12月に中止され、5月に再実施された大統領選の混乱に見舞われ、自国通貨の暴落を招いた。
.jpg)
ルーマニアの議会が23日、ボロジャン(Ilie Bolojan)首相率いる新連立政権を承認した。
ニクソル・ダン(Nicusor Dan)大統領は先週末、中道右派・国民自由党(PNL)の党首であるボロジャン上院議員を次期首相に指名した。
ボロジャン氏は組閣を開始。23日の信任投票で過半数の支持を得た。
第1党である中道左派・社会民主党(PSD)のグリンデアヌ(Sorin Grindeanu)党首は他党の首相就任に反対していたが、最終的には極右を抑えこむという中道・左派の方針を支持した。
新政権は6月末までに予算を承認する必要があり、遅れると投資適格の最低ランクに格下げされる可能性がある。
NATO加盟国であるルーマニアは昨年12月に中止され、5月に再実施された大統領選の混乱に見舞われ、自国通貨の暴落を招いた。
ダン氏は極右候補を破った後、ボロジャン氏を首相に指名。数週間にわたる連立交渉に終止符を打った。
新政権はPSD、PNL、ルーマニア救出同盟(USR)、ハンガリー系民族政党UDMRで構成される。
その持続可能性は不人気な税制改正と、4党が合意した国家支出の削減を実行するかどうかにかかっている。
ボロジャン氏は演説で、「我々のやり方に不満を感じている国民がいることを理解している」と語った。
財務省はEUの執行機関である欧州委員会と歳出削減および増税に向けた取り組みを議論するとしている。
EUや格付け会社は財政赤字を減らすために増税を検討すべきと指摘する一方、政府は消費税を現在の19%に据え置く計画だ。
政府は暗号通貨や様々なSNSを運用する米IT大手などに課税することを目指している。
ボロジャン氏は27年4月に退任し、PSDが次期首相を選出する予定だ。