スイス・ブラッテン郊外で土砂崩れ発生、住民と家畜避難済み

ブラッテンの地元当局は2週間前、アルプスの山腹から大量の土砂が流れ込む可能性があるとして、約300人の住民に避難を命じていた。
2025年5月28日/スイス、南部バレー州ブラッテン郊外で発生した土砂崩れ(AP通信)

スイス南部バレー州の人気観光地ブラッテンの郊外に土砂が押し寄せ、複数の建物が巻き込まれた。現地メディアが28日に報じた。

ブラッテンの地元当局は2週間前、アルプスの山腹から大量の土砂が流れ込む可能性があるとして、約300人の住民に避難を命じていた。

ソーシャルメディアに投稿された動画にはブラッテン近郊に土砂が押し寄せる様子が映っていた。

現地メディアによると、小屋とみられる複数の建物が巻き込まれたという。負傷者の情報はない。

当局は避難の対象に家畜も加え、羊、牛、ウサギをヘリや陸路で輸送。中央政府がこの避難を支援し、消防、警察、自治体がヘリを投入した。

専門家は村の上流にある150万立方メートルの氷河が崩壊する可能性があると指摘。これまでにいくつかの小さな土砂崩れが確認されていた。

AP通信は政府関係者の話しとして、「現地当局がヘリで被害の状況と被害者の有無を確認している」と報じた。

中部ベルニーズアルプスの集落ブリエンツは2年前、巨岩を含む岩石流が村のすぐ近くまで押し寄せ、全住民が避難。昨年にも土砂崩れのリスクがあるとして、一時避難を余儀なくされた。

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