▽2隻のタンカーは昨年12月中旬、クリミア半島沖で航行不能に陥り、1隻が沈没、もう1隻が座礁した。
ロシアとウクライナを隔てるケルチ海峡で昨年ロシアの燃料タンカーが沈没した事故について、ロシア非常事態省は25日、レスキュー隊が座礁したタンカーから1500トンのマズート(重質で低品質の石油製品)を抜き取ったと明らかにした。
2隻のタンカーは昨年12月中旬、クリミア半島沖で航行不能に陥り、1隻が沈没、もう1隻が座礁した。
クリミアの軍港都市セバストポリの海岸にはマズートが大量に流れ着いている。
この事故により、黒海沿いの海岸線に大量のマズートが流れ着いた。
非常事態省は声明で、「レスキュー隊は沿岸警備隊などと連携して、座礁したヴォルゴネフチ239号から1488トンの油を6日間の作業で抜き取った」と明らかにした。
同省は以前、今月初めに239号を撤去すると述べていたが、その後の調査で油が漏れ出していることが判明し、作業方針を一部見直した。
同省は239号について、解体の準備を進めているとした。
もう1隻のヴォルゴネフチ212号は沈没している。引き上げるかどうかは分かっていない。
これまでのところ、流出した油は南部クラスノダール州の海岸やウクライナ南部クリミア、ケルチ海峡の北約145kmに位置する海峡に流れ着いている。
非常事態省は別の声明で、数週間にわたる除去作業の結果、これまでに汚染された砂17万3000トン以上を除去したと明らかにした。