◎軍全体の総員数は約240万人とし、増員に必要な資金を提供するよう政府に命じている。
ロシアのプーチン(Vladimir Putin)大統領は16日、ウクライナでの戦争が長期化する中、軍の通常兵力を18万人増やして150万人にするよう命じた。
この命令は12月1日に発効する。軍全体の総員数は約240万人とし、増員に必要な資金を提供するよう政府に命じている。
プーチン氏は昨年12月、軍の総員数を約220万人(うち通常兵力132万人)とする法令を発布した。
ロシア軍の精鋭部隊はウクライナ東部で攻勢を強めており、ここ数カ月、少しずつだが着実に成果を上げているようだ。
プーチン氏は6月、ウクライナでの「特別軍事作戦」に参加する兵士の数を約70万人と発表した。
2022年秋に30万人の予備兵を招集した後、ロシア当局はウクライナで戦う部隊の前線に「賃金に惹かれた志願兵」を投入。犠牲を惜しまない人海戦術でウクライナ軍に圧力をかけている。
一方、ウクライナ軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃は開戦から40日を超え、数十キロにわたる前線で激しい戦闘が続いているものとみられる。
専門家は越境攻撃が成功した主な理由として、ロシアの兵力不足を挙げている。
ロシア軍は有利に立つウクライナ東部の部隊を再編せず、他の地域からクルスク州に援軍を送っている。ロシア国防省は16日、クルスクの2つの集落をウクライナ軍から奪還したと報告した。